初めてクラウド型の勤怠管理システム・給与計算ソフトを導入し、業務改善に取り組んでいる例

マネーフォワードクラウド型勤怠ソフト「MF勤怠」、クラウド型給与ソフト「MF給与」を新規に事業所に導入し管理業務を大幅に改善させているケース

1.ご依頼までの状況

製造業を営むこちらの会社では、他の多くの中小企業同様、事業承継の真っ只中にあり様々な経営課題に取り組んでいる最中でした。スタッフの高齢化への対応、新規事業の展開、社内の管理体制の整備等どれもが重要な課題の中、労務管理のプロである社会保険労務士としての視点から、現状の勤怠管理・給与計算業務に大きな改善余地がある点に着目しました。
ご提案当初は他の多くの中小企業同様、従来型のタイムレコーダー・紙のタイムカードによる打刻後手計算で集計。その後、やはりこちらも従来型のスタンドアロンタイプの給与計算ソフトに勤怠集計結果を手入力・計算。その後、給与明細書を印刷~従業員に手渡しという状況でした。これらの作業は、専属の総務担当者が行うのではなく、忙しい現場仕事の合間を縫って管理者の方が行っていたため、時には休日出勤も辞さない状況でした。
特に使用しているタイムレコーダーについては、集計機能がついているタイプでなかったため、従業員が打刻したデータをそのまま利用できないという大きなロスが発生し、その後集計作業をしなければならない管理者の方にとっても一番大きな負担となる部分でした。また、打刻漏れや日々のイレギュラーな出勤についても会社に保管してある紙のタイムカードをいちいち確認しなければならないため、外出時等のスキマ時間を使って勤怠状況の確認が出来ない>点も大きなロスとなっていました。

このような中、クラウド型の勤怠管理システム及び給与ソフトを導入することにより、上記のロスを大幅に削減できることをご提案させていただいたところ、これから会社を未来に向かってさらに発展させるためには必要なことと即英断を頂き、新システムの導入支援をさせていただくことになりました。

2.ご依頼からの状況

2-1 マネーフォワードクラウド「勤怠」導入サポート

マネーフォワード社のクラウドシステムは、一つの基本契約で最大9種類のソフトが利用できる仕組みになっています。9種類のソフトは大別すると会計・確定申告系(クラウド会計・確定申告・請求書・経費・債務支払)と人事労務系(クラウド勤怠・給与・マイナンバー・社会保険)の2つグループに分かれています。
導入の際にはこれら全てのソフトを使う必要はないため、それぞれの会社にとって必要なソフトのみ選択・初期設定を行えばすぐに利用できます。この中でクラウド「勤怠」は、従来でいうところのタイムレコーダー&タイムカードの機能を担うソフトに該当します。契約後、実際に導入・運用開始する場合、マネーフォワード社Webサイト上にも詳細なマニュアルがあるので、こちらを利用し初期設定を行うことも可能です。
しかしながら、実際の設定作業として始業・終業時間・休憩時間の他、打刻の丸め処理や有給休暇の付与、給与ソフトとの連携設定など少し特殊な設定も正確な運用を行うためには必要になってきます。また、打刻手段をどうするのか(専用端末利用・通常のPC利用・個人スマホ利用)によって追加設定が必要になる点もやや戸惑う点かもしれません。
今回のケースでは、従業員の氏名・入社年月日・MLアドレス等ログイン情報などの基本事項の他、就業ルール(シフト時間の設定)、休暇ルール(年次有給休暇の付与日・残日数の設定)、打刻ルール(打刻時刻の丸め処理)など実際の運用時に必要なマスターデータの作成を当方でお手伝いさせていただきました。

2-2 マネーフォワードクラウド「給与」導入サポート

マネーフォワード社のクラウドシステムは、一つの基本契約で最大9種類のソフトが利用できる仕組みになっています。9種類のソフトは大別すると会計・確定申告系(クラウド会計・確定申告・請求書・経費・債務支払)と人事労務系(クラウド勤怠・給与・マイナンバー・社会保険)の2つグループに分かれています。
導入の際にはこれら全てのソフトを使う必要はないため、それぞれの会社にとって必要なソフトのみ選択・初期設定を行えばすぐに利用できます。この中でクラウド「給与」は、従来でいうところの給与計算機能を担うソフトに該当します。契約後、実際に導入・運用開始する場合、マネーフォワード社Webサイト上にも詳細なマニュアルがあるので、こちらを利用し初期設定を行うことも可能です。
しかしながら、実際の設定作業として従業員の氏名・生年月日・住所などの他、社会保険・雇用保険の資格取得日、基礎年金番号・標準報酬月額、雇用保険被保険者番号など保険料の自動計算に必要な重要なデータ、基本給以外の諸手当が保険料の対象になるか否か等、少し専門的な知識も必要になってきます。
また、MF給与では、従来型の給与明細書を紙で発行するほか、従業員が直接スマホを使用して自身の給与明細書・源泉徴収票を確認することもできます。この場合には、追加設定が必要になるため、やや戸惑う点かもしれません。
今回のケースでは、従業員の氏名・生年月日などの基本事項の他、社会保険料の計算に必要な現在の標準報酬、基本給、残業代の単価設定など実際の運用時に必要なマスターデータの作成を当方でお手伝いさせていただきました。

2-3 マネーフォワードクラウド「勤怠」・クラウド「給与」導入後のセッティングフォロー

上記のマネーフォワードMF「勤怠」・MF「給与」のマスターデータ作成後、おおよそ6箇月の間、従前の給与ソフトとの計算結果の相違や勤怠の打刻状況などをモニタリングし、フォローをさせていただきました。6箇月間のモニタリングフォロー期間中は、主に勤怠の時間集計値の調整作業を一緒に検証しながら行っていきました。
初期設定の中で、全体の集計方法等はある程度決めておいたのですが、実際の運用時には日によって出勤時間が異なったり、当初想定していないシフトが発生したり、新たに入社をされる方がいらっしゃたりしたため、その都度実態にあったセッティングを繰り返し行い、お客様と一緒に内容を確認して運用状況の改善に努めていきました。

3.導入結果

テスト導入から6箇月を経過し、少しずつ新しいシステムにも慣れてきている状況となりました。特にタイムカードからの時間集計については、自動集計になったため、従来の手計算と比べ管理者の手間は大幅に削減されるとともに、集計ミスのリスクからも解放されました。
また、有給休暇の消化状況も一覧表でリアルタイムで確認できるようになったため、従業員からの有給消化状況の問い合わせが早くなるとともに、労働基準法で決められている年間5日間の有給付与義務の消化状況管理も楽になりました。

社会保険労務士は、時代の要請に応じDX(デジタルトランスフォーメーション)化に対応した就業管理にも精通しています。今回は、マネーフォワード社のシステムを導入しましたが、この他にもクラウドシステムを利用した勤怠ソフト、給与ソフトは数多くあります。共通して言えることは、管理業務のムダとミスを減らすことが出来るツールである、ということです。

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。

トラックバック URL