テレワーク労働者の時間管理について(社会保険労務士法人SOUMUニュースレター2021年5月号)

5月度のニュースレターになります。

今月号は、コロナ関連の新しい助成金の他、テレワーク労働者の時間管理についての特集をしています。

一昨年末に端を発したコロナウィルスの影響による感染拡大防止策の一環として、会社以外の場所で仕事を行うリモートワーク、テレワークといった就業形態が少しずつではありますが日本にも普及してきました。労働基準法等の労務管理関係の法律では、リモートワーク、テレワークという言葉ではなく、少し硬い言い方ですが「事業場外労働」といいます。

労働基準法第38条の2では、「労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。」と定められており、労働者の自宅で働くテレワークもこちらの法律が関係してくる場合が考えられます。

実際のテレワークの在り方として、厚生労働省ではテレワークにおける適切な労務管理のためのガイドラインの中で、①在宅勤務、②サテライトオフィス勤務、③モバイル勤務、と大きく3つの形態に分類をしています。

ひとつづつ簡単に見ていくと、まず在宅勤務は、その名のとおり労働者の自宅で業務を行うものをいいます。想定されるシーンとしては、育児休業明けの労働者や病気休職明けのリハビリワーク、現在のコロナウィルス等感染症予防対策のための出社制限などがあります。

次にサテライトオフィス勤務ですが、こちらは首都圏の大企業を中心に労働者が普段勤務するメインのオフィス以外に、居住地周辺や通勤途中の場所等にサテライトオフィスと呼ばれるサブオフィスを設け、通勤時間の短縮を図りつつ、在宅勤務やモバイル勤務よりも充実した作業環境で仕事が行える勤務形態をいいます。

最後のモバイル勤務は、ノートPC、iPad・スマートフォンなどいわゆるガジェットとも呼ばれるツールを利用して外出先での移動・待ち時間を利用し報告書の作成や取引先との遣り取りなどを行うことにより、業務効率を上げることを目的とした働き方になります。

この中でも特に在宅勤務については、新型コロナウィルス感染症拡大防止を図るという社会的なにニーズの高まりもあり、採用する企業が増えてきています。

ところで、今回のテレワークも含め働き方の形態にかかわらず必ず関係してくる問題の一つとして、労働時間の把握・管理をどうするのか?ということがあります。

労働時間の把握に関しては、一昨年労働安全衛生法が改正され労働者の健康確保の観点からも法律で次のように労働時間の把握が義務化されています。労働安全衛生法第66条の8の3「事業者は、第六十六条の八第一項又は前条第一項の規定による面接指導を実施するため、厚生労働省令で定める方法により、労働者(次条第一項に規定する者を除く。)の労働時間の状況を把握しなければならない」。

こちらの法律について特に罰則はないのですが、テレワーク=労働時間の把握ができないという訳ではなく、また、在宅勤務を行う場合にはどこからが始業でどこまでが終業なのか、休憩の取り方はどうするのか等々、実際の運用にあたってはしっかりとルールを決めておかないと後々労務上のトラブルにつながる要素も多いので、注意が必要だと言えます。

こちらの特集の他、顧問先の皆様には完全版でお届けをさせていただいております。

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