自然災害時の対応マニュアルについて(ニュースレター2019年10月号)

10月度のニュースレターになります。

今月は自然災害時の対応マニュアルについての特集をしています。
10月12日の台風は関東地方全般、そして栃木県にも甚大な被害をもたらしました。
こちらのサイトを訪問の皆様も被害・影響等はありましたでしょうか。

過去にもBCP(事業継続計画)が流行った時期が一時期ありましたが、今回を機に当方でも、改めて災害時対応方法を見直す必要を感じました。
ちなみにBCP(事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことをいいます。

災害時における労務管理上のポイントの一つとして、従業員の給与をどうするのか?というご質問もよく聞かれます。そこで、今回は自然災害時の給与支払等に関してお伝えしたいと思います。

自然災害と休業手当について
 自然災害が原因で休業する場合、不可抗力によるものであり、会社の休業手当(労働基準法26条)の支払い義務は原則としてありません。
※休業手当とは、使用者の責任で労働者を休業させる場合は平均賃金の60%以上の賃金を支払うこととされているものです。

しかし、不可抗力とみなされ休業手当免除になるには、以下の要件が必要となります。
(1)その休業の原因が事業の外部から発生したものであること
(2)事業主が通常の経営者としての最大の注意を尽くしてもなお防げなかったものであること

例えば大口の取引先が災害により操業停止したことで連鎖的に休業とした場合などは、取引先が偏っていたことについて経営上の責任があるとみなされ、休業手当の支払い義務が発生する可能性があります。

あわせて自然災害で休業に至った場合、休業前に働いた賃金は当然に支払う義務が生じます。また、労働者が出産、疾病、災害等の非常の場合の費用に充てるために請求したときには、使用者は、賃金支払い期日前であっても既に行われた労働に対する賃金は払わなければならず、この規定も自然災害発生時にも当然に適用されます。

なお、事業活動が停止し、再開の見込みがないなど一定の要件を満たす場合には、国が事業主に代わって未払賃金を立替払する「未払賃金立替払制度」を利用することができます。
災害は忘れた頃にやってくると言います。

今回の台風被害を教訓に、無理に出社を求めるのではなく、有給取得を奨励する等自然災害に備えた労務管理を再考してみてはいかがでしょうか。
「こんな対応は法律上誤っていないか」等のご相談頂ければ幸いです。

こちらの特集の他、顧問先の皆様には完全版でお届けをさせていただいております。

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