雇入時の健康診断と定期健康診断の関係(ニュースレター2019年9月号)

9月度のニュースレターになります。

今月は、雇入れ時の健康診断と定期健康診断の関係についての特集をしています。
経営者の方であれば、従業員に対し1年に1回健康診断を実施しなければならないという最低限の知識はお持ちかと思います。

この1年に1回の健康診断=定期健康診断については、労働安全衛生法66条、労働安全衛生規則43条で実施項目などが具体的に細かく規定されています。その一方で、隠れた?もう一つの重要な健康診断である労働安全衛生規則44条に基づく雇入れ時健康診断については、正しい知識をお持ちでない経営者の方も多く、注意が必要だと言えます。

またこの他にも、深夜業を主に行う業務や化学物質を扱う業務などの特殊な業務を行う労働者に対しては、労働安全衛生規則46条に基づく特定業務従事者の健康診断といって、これらの特殊な業務への配置換えの際やその後6ヶ月毎に1回の定期的な健康診断が必要になるので注意が必要です。


実際の健康診断を行うにあたり、検査項目は次のように定められています。

 1.既往歴及び業務歴の調査
 2.自覚症状及び他覚症状の有無の検査
 3.身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
 4.胸部エックス線検査
 5.血圧 
 6.貧血検査(血色素量及び赤血球数)
 7.肝機能検査(GOT,GPT,γ-GPT)
 8.血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
 9.血糖検査
10.尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
11.心電図検査

1年に1回のいわゆる定期健診の場合、上記の検査の中で青字の項目は医師の判断により省略できますが、雇入れ時健診の場合、全て行う必要があるので注意が必要です。

また近年では、うつ病などのいわゆるメンタル疾患を抱えている労働者も増えており、身体的な面だけでなく、精神的な面においても業務遂行上の支障がないかどうかを慎重に見極める重要性が高まっています。

現状、雇入れ時健康診断、定期健康診断の実施項目において、いわゆるメンタル疾患を直接確認する検査項目はないのが実情なため、表面上健康そうであっても実際には違う可能性があるということを、常に頭の隅に置いておく必要があります。

こちらの特集について、顧問先の皆様には、完全版でお届けするとともに、その他の記事についてチャットワークでの解説もさせていただいております。

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